ワイン製造に使われるブドウには、白ワイン造りの代表格で知られる「シャルドネ」や、日本の固有種として名高い「甲州」など、様々な品種があります。
この品種の中でも、甘口のスパークリングワインの原料として使用される「モスカート」と呼ばれる品種をご存知でしょうか。
ここでは、ブドウの品種であるモスカートの基礎知識についてご紹介します。
【目次】
では、上の目次に沿って、モスカート・ダスティを中心に説明します。
モスカート(Moscato)とは
モスカートとは、ギリシャ原産のブドウ品種です。
ほのかな酸味とスッキリとした味わいに定評があり、デザートやレーズンなど様々な形で使用されています。
その汎用性の高さから、モスカートは世界中で栽培されており、地域や栽培法によって味わいが異なるのもモスカートの特徴です。
ワイン大国で知られるイタリアやフランスでも、ワイン造りにモスカートが利用されています。
この「モスカート」という呼び名は、主にイタリアで使用される言葉で、隣国のフランスでは「ミュスカ」という名前で親しまれています。
ちなみに日本国内のモスカートは、いわゆる「マスカット」にあたるので、こちらの名前のほうが馴染み深いでしょう。
スーパーや青果店でも扱われているため、よく購入している方も多いのではないでしょうか。
モスカート・ダスティ(Moscato d’Asti)とは
モスカート・ダスティとは、モスカート品種の「ビアンコ種」と呼ばれるブドウで作られたワインのことです。
ワインの区分の中では「スパークリングワイン」にあたり、微発泡の爽やかな口当たりが楽しめることから、スイーツと併せたデザートワインとして人気を博しています。
アルコール度数も約5%に抑えられているので、お酒が苦手な方でも嗜みやすいワインと言えるでしょう。
※写真の説明 向かって左から
- 柑橘類の芳香な香りが自慢の「テヌータ・カレッタ モスカート・ダスティ」
- クリーミーな泡立ちが楽しめる「モスカート・ダスティ ピツレ」
- 蜂蜜を思わせるフレーバーが絶妙な「バンフィ シャンドル モスカート・ダスティ」
この「モスカート・ダスティ」の名を冠するワインは種類が多く、ワイナリーごとに様々なモスカート・ダスティを製造しています。
リーズナブルな価格で販売されているものが多く、購入がしやすいのもモスカート・ダスティの魅力なのです。
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アスティ・スプマンテ(Asti Spumante)とは
アスティ・スプマンテは、モスカート・ダスティよりも強い泡立ちのスパークリングワインです。
アルコール度数は約8%と、モスカート・ダスティよりもわずかに高くなっていますが、ブドウの甘さを十分に堪能できる飲みやすいワインとして人気を集めています。
ワインのしっかりとした泡立ちを堪能したい方におすすめのワインです。
※写真の説明 向かって左から
- 世界で一番の販売数を誇る「マルティーニ アスティ・スプマンテ」
- マスカットの強い果実感が心地良い「ガンチア アスティ・スプマンテ」
- 美しい黄金色で繊細な味わいを持つ「トスティ アスティ・スプマンテ」
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今回はモスカート・ダスティについて、使用されるブドウ品種のモスカートや、モスカート・ダスティと並んで紹介されることの多いアスティ・スプマンテについてご紹介しました。
モスカート・ダスティやアスティ・スプマンテには、銘柄ごとに違った味わいや風味が堪能できる特徴があります。
このモスカート・ダスティやアスティ・スプマンテと名前がついていても、生産者によって味わいや香りが変わります。
また、中にはアルコール度数が15%前後と高めのワインも存在するため、アルコールに弱い方は注意しましょう。