するべきか、せざるべきか、と迷うことがあるだろう。デキャンタージュというのは、それくらいなんだか大ごとに思ってしまうもの。雫くんばりの神テクニックはいらないにしても、ガラスの大きなデキャンタは扱いに注意が必要だし、あと片付けも大変。ところがだ、そんなたいそうなデキャンタージュをグッと身近なものにしてくれる、たいそう便利なツールがあるのだ。
文・写真/谷 宏美
【目次】
1. デキャンタージュしてますか?
2. どんな製品なの?
3. 検証〜3タイプのワインを3つのスタイルで
4. 結論
1. デキャンタージュしてますか?
昨今のワインメイキングでは、ボルドーやバローロといった長熟型のワインであっても、リリース直後から飲める造りのものが圧倒的に増えている。だからデキャンタージュをする必要があるワインを頻繁に開けているという人は、決して多くないと思う。
それでもワインを開けて、あれ、思っていたのと違うな、と思うことは誰しもあるだろう。そんなとき筆者は「これもまたワインじゃ」と個を尊重する体で静かに飲んでしまうことも多く、それはそれでワインとの向き合い方のひとつだと思っている。
けれどそんなときにあるといいかも? と思われるのがこちら、Birdy デキャンタ(バーティ デキャンタ)。デキャンタと名がついているけれど、「お酒のポテンシャルを高めるエアレーショングッズ」という触れ込みのワインツールだ。トップソムリエやジャーナリストなど、筆者の周囲にはこのデキャンタを愛用しているワイン界のプロも多く、いったいどこがいいのか非常に気になるところだ。