太陽が輝いて暑い夏は、キンキンに冷やしたロゼが物凄く美味い。種つきのオリーブを齧りながら、ロゼを飲むと、テーブルに地中海の風が吹くはず。ロゼにもいろいろな種類があるが、「セレブが作ったロゼ」シリーズとして、5種類、紹介する。
今回は、SATCのSJPがプロデュースしたNYC的なロゼ。「SATCのSJP」の意味が分からない人は、以下を読んでほしい。知っている人も是非どうぞ。
文/葉山 考太郎
【目次】
1.まずは、SATC
2.SATCの4人の美女
3.SJPとは?
4.SJPのロゼ・ワイン
5.ニューヨーク(NYC)の雰囲気の出し方
1. まずは、SATC
SATCとは、1998年から2004年まで日曜の夜に放送したラブ・コメディー、『セックス・アンド・ザ・シティー』の略語。日本でもアメリカでもフツーに使う。番組名が長いし、満員の通勤電車の中で友人に大声で、「ねぇ、昨日の『セックス・アンド・ザ・シティー』、見たぁ?」とは言いにくい。なので、SATCは、日米ですんなり定着した。
SATCは、ドラマが得意なケーブルテレビの老舗、HBO社が配信した30分の番組で、放送直後から全米で大人気。HBOへの加入者が急増する。日本でも、社会現象になるほど人気が沸騰した。
内容は、ニューヨークでバリバリに仕事をする30歳代の4人の女性の恋愛を中心にしたコメディーで、あけすけなガールズ・トークが満載。他人には聞けないけれど、興味津々の「セックスの問題」をど真ん中に据えたところが人気の秘密で、番組名の勝利。同じ俳優、同じ脚本であっても、『ガールズ・イン・ニューヨーク』みたいなタイトルでは流行らなかったろう。
ストーリーは、底抜けに明るく、登場する4人は、女子大の3年生がそのまま10年経った感じで、キャピキャピしている。英語もせっかちなニューヨーク訛りで、ニューヨークまみれ。テンポ良く話が進み、フランス映画みたいに辛気臭いところが1mmもない。現実逃避にこれほど絶好のドラマはない。
ケーブルテレビでは、地上波の大手テレビ局では放送できない刺激的な内容も、放映可能で、18歳未満厳禁のスレスレのシーンが満載。ガーターベルトの黒い下着で登場したり、ノーブラ姿でぽっちが見えてたり、地上波番組より一歩踏み込んだベッドシーンがある。また、池に落ちたり、ピンヒールが折れたり、ムダ毛の処理を忘れたりとコミカルなシーンもあり、大笑いした後、「人生って切ないね」と少しほろっとさせる場面をもってくるなど、とてもよくできている。