あの人のワイン人生 vol.6 ~原剛彦さん「ワイン部で学ぶ、つながる」

「それが、最初は自信があったわけではないんですよ」と語るのは、コンサルティング会社勤務の原剛彦さんです。アカデミー・デュ・ヴァンの試験対策講座でワインエキスパートを取得したことをきっかけに、2023年11月に会社でワイン部をつくり、多くの人とワインで繋がり楽しみを広げている。現在に至るまで、どのような道のりを歩んできたのでしょうか。

本記事は、ワインスクール「アカデミー・デュ・ヴァン」が監修しています。ワインを通じて人生が豊かになるよう、ワインのコラムをお届けしています。メールマガジン登録で最新の有料記事が無料で閲覧できます。


【目次】
1. アメリカンフットボールが生んだ自信
2. ワインエキスパート資格コースにチャレンジ
3. 合格がゴールでない
4. ワイン部本格始動
5. ワインを通じて広がる人のつながり


1. アメリカンフットボールが生んだ自信

高校まではバドミントン部に所属していましたが、大学では未経験ながらアメリカンフットボールに挑戦し、4年生の時には主将を務めました。初めは勝てず、チームの運営に悩むこともありましたが、チームメイトやコーチ、OBの力を結集し、リーグ戦で優勝。この経験は、自分の人生における大きなターニングポイントとなりました。「やったことがなくても、挑戦して努力すれば成功できる」という自信を、この体験を通じて得たのです。

その後、文系ながらIT業界に飛び込んだり、スキューバダイビングやストリートダンスに挑戦したりと、興味を持ったものには「とにかくやってみよう」という姿勢で積極的に挑戦するようになりました。

2. ワインエキスパート資格コースにチャレンジ

「ワインを勉強しよう。どうせなら資格も取ろう」と思ったのが、アカデミー・デュ・ヴァンの門を叩いたきっかけです。以前からワインが好きだったものの、ワインショップでの説明を理解できず、もっと深く学びたいと思っていました。ワインの勉強は初めてでしたが、「未経験でも挑戦してみよう!」と、ソムリエ/ワインエキスパート試験対策準講座を受講。ワインを楽しんで飲んではいたものの、基礎知識がなかったため、暗記には苦労しました。「やっぱりStep-Ⅰから受講するべきだったかな」と思うこともしばしば…。しかし、講座を受けるたびに知識が深まる実感があり、やりがいを感じました。未知のことを知ることができる楽しさがあったからです。

スクールでは、事業経営者、飲食業関係、メディアライターなど、さまざまなバックグラウンドを持つ方々と知り合い、互いに励まし合いながら勉強に励みました。年齢層も様々で70歳を過ぎた方もいましたが、どんなに年齢を重ねても学び続ける姿勢に刺激を受け、試験までモチベーションを保ち続けることができました。

3. 合格がゴールでない

2022年に晴れてワインエキスパート資格合格後、強く感じたのが「資格取得はゴールでなくスタート」ということでした。そんな中、会社の同じ部署にワイン好きの同僚がいることを知り、「ワイン部があったらいいね」という会話が自然と生まれたのです。会社には既に野球部やフットサル部などの会社認定の部活動があり、ワインも同じように部活動にできたら面白いかもしれないと考え始めました。

部活動の承認には最低10名のメンバーが必要。ワインに興味のある人はどれくらいいるのか、実際に参加してくれる人がいるのか不安もありましたが、幸運なことに上司や身近な同僚が快く協力してくれ、無事に発足にこぎつけました。

4. ワイン部本格始動

ワイン部の発足後、最初のワイン会を開いたものの、その繰り返しでは飲み会の延長のようになってしまう懸念がありました。また、初心者でも気軽に参加できる会にしたいと考え、メンバーのアイディアも取り入れ、「学ぶ」「体験する」「繋がる」の3つの要素を柱にすることにしました。

学ぶ

外部講師を招いて、入門者向けの勉強会を開催。ワインの楽しみ方を学ぶ場を提供しています。

体験する

会社の福利厚生プログラムを活用し、ワイナリーでの農業体験に参加。ブドウの栽培や醸造を深く知る機会を提供しています。ぶどうの収穫作業以外に、レインカットシート張り、葉落とし、醸造施設の洗浄作業などにも参加しました。

繋がる

ワイン部以外の人たちとワインを通じて交流するイベントも企画。例えば、能登半島地震のチャリティイベントを開催し、寄付を募りました。

毎回、参加者からは「普段飲めないワインを楽しめた」「新しい発見があった」など好意的なフィードバックが寄せられ、メンバーも徐々に増えていきました。

5. ワインを通じて広がる人のつながり

発足からもうすぐ1年、メンバーは40名を超え、年齢も部署もさまざまです。最近のイベントでは「はじめまして」と挨拶する機会も増えました。特に嬉しいのは、若手の社員が多く参加していること。アルコール離れが進んでいると言われていますが、ワインを通じて交流の場が広がっています。

業務外の活動のため大変なこともありますが、ワインを通じて人と人がつながる様子を見ていると、自分が趣味で学んだことにも意味を持つように感じます。「ワイン部を立ち上げてよかった」と思える瞬間です。

プロフィール

原剛彦(はらたけひこ)

  • 星座: 双子座
  • 血液型: AB型
  • ワイン以外の趣味:ストリートダンス(ヒップホップ)
  • 好きな食べ物:焼き鳥
  • もし生まれ変わったら何になりたい?:旅人
  • 酔っぱらったらどうなる?:寝ます
  • 人生を変えたワイン:Michel Gros Vosen Romanee

「今後は、生産者セミナーの開催や、他社のワイン部との交流などもしていきたい。そのために自分自身もさらに学びを深めたい」と語る原さんは、今もアカデミー・デュ・ヴァンでの学びを続けています。その表情は自信に満ち、エネルギッシュです。2年目を迎えるワイン部は、これからもますます盛り上がっていくことでしょう。

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世界的に高名なワイン評論家スティーヴン・スパリュアはパリで1972年にワインスクールを立ち上げました。そのスタイルを受け継ぎ、1987年、日本初のワインスクールとしてアカデミー・デュ・ヴァンが開校しました。

シーズンごとに開講されるワインの講座数は150以上。初心者からプロフェッショナルまで、ワインや酒、食文化の好奇心を満たす多彩な講座をご用意しています。

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