フランスを代表する有名ワイナリーの1つ、シャトー・ペトリュス。
ペトリュスが造られるポムロール地区には格付けこそありませんが、高級ワインとして名を馳せています。
ワインが好きなら一生に一度は口にしてみたいワインと言えるでしょう。
【目次】
では、上記の目次に沿ってペトリュスを説明します。
シャトー・ペトリュス(Château Petrus)とは
シャトー・ペトリュス(Château Petrus)とは、フランスボルドー地方のポムロール地区にある生産者のことです。
フランスの南西部にボルドー地方があり、そこに位置するポムロール地区の最上部にシャトー・ペトリュスがあります。
このシャトー・ペトリュスで造られるワインのことをペトリュスと呼びます。
ボルドー地方と言えば、メドック地区の五大シャトーが有名です。
しかし、ボルドー地方を語るに当たっては、ポムロール地区のシャトー・ペトリュスも欠かせないでしょう。
ペトリュスは高級なワインで、安いものでも1本30~40万円ほどします。
ポムロール地区には格付けがない
先ほど話題に上がったメドック地区にも格付けがあり、その中でも最高級の1級となっているシャトーが五大シャトーです。
このように、フランスのワインは格付けが行われていることも多いです。
ただ、このシャトー・ペトリュスが醸造されているポムロール地区には格付けはありません。
とはいえ、ポムロール地区の中でシャトー・ペトリュスは、シャトー・ル・パン等と並び、このポムロール地区を代表する二大高級ワインとして特別扱いされています。
ペトリュスに使われるブドウ品種にはなにがある?
ワインを造るのに大切な要素となり、味わいや香りの決め手となるのはブドウ品種です。
シャトー・ペトリュスに使われるブドウ品種には、メルローと、カベルネ・フランがあります。
主として使われるのはメルロー。
使われるブドウのうち、約95%がメルローとなっています。
残りの約5%にはカベルネ・フランが使われています。
メルローを使って造られるワインの特徴としては、ワインが造られてからあまり期間を置かずに飲める早飲みタイプ、そして比較的軽めのミディアムボディのワインとなりやすい傾向にあります。
しかし、このシャトー・ペトリュスで造られるワインは、数十年の長期熟成を要し、スケールの大きなものになるという魅力があるのです。
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ペトリュスの歴史を覗いてみよう
シャトー・ペトリュスの輝かしい現在は、マダム・ルーパによって築き上げられたと言っても過言ではありません。
もとはアルノー家が設立した株式会社が保持していました。
しかし、20世紀になってマダム・ルーパは、アルノー家の会社の株式を購入し、シャトー・ペトリュスの単独オーナーとなります。
マダム・ルーパは、このシャトーで造られるペトリュスに価値を見出し、自信を持っていたと考えられます。
と言うのも、ペトリュスを販売するときの価格として、メドック地区の五大シャトーのものよりも高い値をつけ、安売りをしなかったのです。
当時ボルドー地方のワインに精通していた方の多くは、この行為は滑稽であるとして、冷たい視線を浴びせていました。
マダム・ルーパはそれにも動じず、ペトリュスの良さを広めるために、パリに売り込みに行き、また、国をまたいでイギリスやアメリカへの販路を確保します。
ボルドーでは冷たい扱いをされていましたが、イギリスやアメリカで人気を博します。
イギリス皇室の結婚式で出され、アメリカではケネディーやロックフェラーといった名家から愛されます。
こうしてシャトー・ペトリュスはステータスシンボルの1つとして仲間入りすることとなりました。そして、今でもメドック地区の1級ワイン、つまり五大シャトーと同等かそれ以上の価格で流通し続けているのです。
マダム・ルーパ死後は紆余曲折あり、シャトー・ペトリュスはムエックス社に引き継がれ、現在でも高品質で高級なワインを輩出しています。
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まとめ
フランスボルドー地方にある有名なワイナリーの1つ、シャトー・ペトリュスについてご紹介しました。
これほど高級で有名なワインですから、なかなか口にする機会はないかと思います。
もしその機会があるのなら、心して味わってみてください。