日本のビジネスシーンでも、ワインの存在感が日増しにマシマシになっている昨今。パンデミックで接待メシが「休憩中」のいま、カゲ勉で基本マナーぐらいは身につけときましょう。まずは形から入るのが大切です。
第2回はこれまた基本中の基本、「飲み込むまでのプロセス」。ワインを、夏の麦茶のようにグビグビ飲んでいませんか?
文/バーニー山犬
【目次】
①ただ飲むだけど、決して侮るなかれ
②色合いは思わせぶりにスルー
③グルグル回しはイエローカード
④ズルズル飲みはレッドカード
⑤今回のまとめ
①ただ飲むだけと、決して侮るなかれ
さて、vol.1でワイングラスをどうにか正しく持てるようになったあなた。幸いコロナの脅威が去り、どうやら大切な商談の前に、先方の担当さんからお食事に誘われたようです。しかしあなたといったら、グラスを手に始終決めポーズをしているだけ。これでは残念ながらビジネスパートナーとして選ばれることも、「プライベートでも仲良くなりたいな」などという雰囲気が生まれることは、万に一つもありません。ヒトサマの前でごく自然に、お相手の気分を害すことなく、ワインを嗜む必要があるのです。
ひと昔前には、ウソかホントか、そばの食べ方が気に入らないと、結婚が破談になったという芸能人もいたではありませんか。あなたの所作の一つ一つに、社の命運が委ねられているといっても過言ではないのです。
ワインのテイスティングに関する書籍を紐解くと、まず色調を見て、次に香りをとらえ、最後に口に含んで味わいを確認するステップを踏む。と、どの本にもまことしやかに書かれています。しかしながら結論から言ってしまえば、外食時にそっくりそのまま行うと、お相手はあなたを連れ立っている恥ずかしさのあまり、お手洗いに行ったきり帰ってこなくなってしまうでしょう。