日本のビジネスシーンでも、ワインの存在感が日増しにマシマシになっている昨今。パンデミックで接待メシが「休憩中」のいま、カゲ勉で基本マナーぐらいは身につけときましょう。まずは形から入るのが大切です。今回は少し難易度を上げて、ワインをどう注文するか。本気で語ればそれだけで本一冊に軽くなるフィールドですが、例によって「無難に乗り切る」を基本戦略にする限り、そう難しいものではありません。要は、余計なことをしないことに尽きます。
文/バーニー山犬
【目次】
①ホストとゲスト
②1杯目は主義主張を引っ込める
③ボトル注文はお店に託せ
④ホストテイスティングはスルー推奨
⑤今回のまとめ
①ホストとゲスト
さて、vol.2のおかげもあってか、無事商談もまとまり、そのお礼も兼ねて再度こちらから食事に誘うことに。しかし同行する予定だった上司は、交通機関のトラブルで大幅に遅刻することになってしまいました。無情にもあなたの携帯には、「先に始めててくれ。行くまでなんとか頼む」とのメッセージが。レストランとの折衝役だった上司の代わりに、急遽あなたが「ホスト役」になってしまったのです。
「ホスト」といっても、手拍子で盛り上げたり、シャンパンタワーを高い高いしたりするオシゴトではありません。お・も・て・な・しをする役、という意味で、いわばゲストの対極にあります。前回と今回では、立場がある種逆転したというわけです。脇汗はすでにMAXボルテージ。果たしてこの良いムードを壊さぬよう、無事進行することができるのでしょうか。