レストランを極めるライター浅妻千映子が、毎回、ワインが充実したおすすめレストランを紹介します。今回は、今一番話題のフランス料理店@フォーシーズンズホテル。おいしい料理に、思わずワインも進む…はずが、世の中、禁酒法続行中。そこでヴァーチャルで、ワインペアリングの取材を敢行! もうひとつのフォーシーズンズのあの名店のお話も。
文・写真/浅妻千映子
【目次】
1.上半期一推しのレストランは、あのホテルの中に。
2.世は禁酒法。こんなにシャンパーニュが合う料理なのに…。
3.ワインペアリングについて、ヴァーチャル取材。
4.もうひとつのフォーシーズンズホテルにも名店が。
1.上半期一推しのレストランは、あのホテルの中に。
©フォーシーズンズホテル丸の内 東京
「コロナのこの状況が好転したら、とびきりのレストランで美味しい食事とワインとおしゃべりを堪能してやる!」と、誓うような気持ちを心の中で叫びながら、制限の多い日々の生活を頑張って過ごしている人は多いと思う。一体いつになったら……と遠い目をしたくなるが、いや、遠くないうちにそんな日が来ることを願って!
その日のために、今年オープンしたフレンチの中でとびきりだったところ、イコール、今一番話題のフレンチを、ワインとともに紹介しようと思う。
店名は「セザン」。場所は「フォーシーズンズホテル丸の内 東京」の中だ。ホテルの中にあるなんて意外だと思った人は、即アップデート。もう随分前から、ホテルは屈指の美食スポットとなっている。
©フォーシーズンズホテル丸の内 東京
オープンはこの7月。シェフはダニエル・カルバート氏。日本で働くのはこれが初めてというから、名前を知っている人は世界を股にかけたかなりの食通だろう。ざっと経歴をお伝えすると、出身はイギリスのサリー。ロンドン近郊だ。ニューヨーク、パリ、香港と美食の街で腕を磨いた。ニューヨークとパリのミシュラン3つ星店では副料理長を務めていたという。