ワイン初心者の方でも、「フルボディ」という言葉を一度は聞いたことがあるかもしれません。
一体、フルボディとはどういう意味なのでしょう?
この記事では、フルボディの意味について以下の目次に沿って詳しく紹介していきます。
【目次】
ワインを選ぶときの基準にもなりますので、これからワイン通を目指す方はぜひご一読ください。
そもそも「ボディ」ってなに?
「ボディ」とは、そのまま「身体」を意味する言葉です。
元来、ワインの味わいは「男性的」「女性的」などと表現されることが多く、そこから派生して「ボディ」という言葉が使われるようになったのです。
「ボディ」はワインのコクや力強さ、重み、渋みといったものを表しています。また、飲みやすさの目安にもなっています。
つまり「フルボディ」とは?
「フルボディ」というのは、コクが深く濃厚で力強く、重みや渋みのあるワインのことです。
味わいだけではなく、見た目も香りも重厚なのがフルボディのワインの特徴です。
見て楽しめて、香りを堪能でき、最後に味も満喫できるフルボディのワインは、その魅力の多さからワイン通に愛されています。
「フルボディ」以外の2つの表現
「フルボディ」以外の表現として、「ライトボディ」「ミディアムボディ」の2つがあります。
・ライトボディ
濃厚なフルボディに対して、ライトボディというのは口当たりが軽く、さらっと飲めるワインのことです。
ボジョレーヌーボーといった新酒もこのライトボディに当たります。
新酒はその年に収穫されたブドウを使った新鮮なもので、フルーティーな口当たりとなるように作られています。
また、アルコール度数も低いものが多いという特徴があります。ワイン初心者の場合、この飲みやすいライトボディがおすすめです。
・ミディアムボディ
ミディアムボディは、ライトボディとフルボディの中間に位置しています。
渋みや重厚感において、バランスがよいワインです。
お料理にも合わせやすく、特に魚介類とは相性がよいです。
ライトボディに物足りなさを感じた方にはミディアムボディがおすすめです。
ライトボディ→ミディアムボディ→フルボディと段階を踏んで試してみるのもよいかもしれませんね。
「ボディ」で表現するのは赤ワインだけ?
白ワインやロゼワインは多くの場合、「辛口」や「甘口」で表現されます。
ただし、赤ワインしか「ボディ」で表現してはいけないということは決してなく、軽めの白ワインを「ライトボディ」、重めの白ワインを「フルボディ」と表現することも間違いではありません。
フルボディを支える3つの要素
ワインのボディを決定づける要素は、「アルコール度数」、「使用されるブドウ」、「熟成に使われる樽」の主に3つです。
アルコール度数
アルコール度数はワインのコクや味わいを左右し、度数が高いほどコクが強くなる傾向にあります。
アルコール度数の高さによってずっしりと感じる重みもフルボディのワインを支える要素の1つです。
とはいっても、もちろんアルコール度数の高さだけでフルボディかどうかは決められません。
アルコール度数が低い場合でもボディがしっかりしているものはフルボディと呼ばれるのです。
使用されるブドウ
フルボディになるかどうかは、ワインの原料となるブドウも大きく関係してきます。
一般的にタンニンという成分が豊富なブドウほど、フルボディのワインになりやすい傾向があります。
ポイントは、日照時間が長く温暖な気候で育てられるということです。
タンニンが豊富なブドウの品種としては、以下の3つが代表的です。
<タンニンが豊富なブドウの品種(例)>
こうしたブドウの品種が使われているワインがフルボディに多いという特徴があります。
ワインを選ぶ際には、ブドウの品種にも注目してみるとよいでしょう。
熟成に使われる樽
ワインは発酵の後に樽やタンクで熟成させていきます。
木製の樽で熟成させると、木の成分によってコクや香りの深みが増すのです。
それに対して、新酒などは樽熟成させません。
そうした違いもフルボディやライトボディといった味の違いにつながるのです。
「ボディ」の判断基準とは?
それでは、どういう基準で「フルボディ」、「ミディアムボディ」、「ライトボディ」と判断しているのでしょうか。
実は、これには明確な決まりはありません。
ワインに書かれている味の評価はメーカーなどが独自に行っているものです。
そのため、人によっては「ライトボディと書かれているのに、ちょっと重くて飲みづらいな」と感じたり、あるいは「フルボディと書かれているのに、少し物足りないな」と感じたりすることもあるでしょう。
この表示はあくまでも目安として捉えるようにしてください。
フルボディのワインは、慣れないうちは飲みにくいと感じるかもしれません。
そのような場合にはまずライトボディやミディアムボディといった軽めのワインから試してみるとよいでしょう。
好みやシチュエーションに合わせて的確にワインを選べるようになれば、ワイン上級者への第一歩ですね。
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