都内近郊の都市型ワイナリーを紹介する本シリーズ。第2回目は、進化し続ける街・渋谷の複合施設MIYASHITA PARK内に登場したマイクロ・クラフト・ワイナリー、「渋谷ワイナリー東京」にフォーカスします。
文・写真/谷 宏美
【目次】
1. 「渋谷ワイナリー東京」ってこんなところ
–「渋谷醸造」のワインが飲める場所
–ブドウはオセアニアと日本国内から調達
2. 醸造家が目指すワイン造り
–小回りのきく、手づくり感覚のワイン造り
–ファーストリリースはニュージーランド産
3. ワイナリーの1年
4. ここで飲みたいワイン
5. ワイナリーデータ
1.「渋谷ワイナリー東京」ってこんなところ
-「渋谷醸造」のワインが飲める場所
渋谷のど真ん中にこつ然と登場した「渋谷ワイナリー東京」。話題の複合施設MIYASHITA PARKの中に位置する超都市型のワイナリーです。2020年夏、当施設の開業とともにオープンし、併設するレストランとガラス板1枚隔てた26平方メトールのスペースでワイン造りを行っています。カウンターのガラス越しにはピカピカのステンレスタンクがずらり。醸造施設だけの見学はできませんが、醸造タンクを眺めながら出来立てのワインを樽出しで楽しめるのが魅力。タイミングがよければ、ワイナリーで醸造家がキビキビと働いているのを見ることができるかもしれません。
-ブドウはオセアニアと日本国内から調達
原料は契約農家から購入したブドウで、産地はオセアニアと日本国内。ニュージーランド・ホークスベイ産のソーヴィニヨン・ブランとピノ・ノワールを皮切りに、長野・松本や安曇野のメルローやナイアガラなどを仕込み、取材時(2021年3月)で5アイテムをリリースしました。それぞれのボトルのデザインに 「S」「H」「I」「B」「U」の文字をあしらい、今後「Y」「A」をつけた2アイテムが出揃ったら「SHIBUYA」の文字になるという遊びゴコロたっぷりの趣向です。