ヴィーニョ・ヴェルデとは?爽やかな気分を味わえるポルトガルワイン

ヴィーニョ・ヴェルデ

ワインの中には、ポルトガルで造られるヴィーニョ・ヴェルデ(Vinho Verde)というワインがあります。

このワインを「緑のワイン」と紹介しているお店やWebサイトをよく見かけます。

しかし、ヴィーニョ・ヴェルデは緑色をしているわけではなく、見た目は普通のワインと変わりません。

どうして緑のワインと呼ばれるのでしょうか?

緑のワインというのは、おそらくヴィーニョ・ヴェルデというポルトガル語の誤訳なのではないかと思います。

もっと正確に表すと、若いワインというのがしっくりきます。

その理由と、ヴィーニョ・ヴェルデの特徴についてご紹介していきます。


【目次】

ヴィーニョ・ヴェルデ(Vinho Verde)は「若いワイン」のこと

ヴィーニョ・ヴェルデとは

ヴィーニョ・ヴェルデの特徴


ヴィーニョ・ヴェルデ(Vinho Verde)について、この目次に沿って説明します。

ヴィーニョ・ヴェルデ(Vinho Verde)は「若いワイン」のこと

ヴィーニョ・ヴェルデ

ヴィーニョ・ヴェルデは、ポルトガルで造られるワインです。

冒頭でもお伝えした通り、ヴィーニョ・ヴェルデを「緑のワイン」と紹介していることが多いのですが、それは誤訳ではないかと思います。

ポルトガル語で「ヴィーニョ(Vinho)」は「ワイン」、「ヴェルデ(Verde)」は「緑の」を意味します。

ワインのラベルや飲み口部分のキャップシールを緑色にしたり、広告やWebサイトの写真を緑色中心の配色にしたりしていることから、「緑のワイン」と呼ばれていることに納得してしまいそうですが、ワイン自体の色は緑ではないですし、緑をイメージする特徴もありません。

むしろそれよりも「若いワイン」というのが適切ではないかと思います。

「ヴェルデ(Verde)」という言葉には、「緑の」の他、「青い」「熟していない」という意味があります。

「青い」というのは単純に青色を指すこともありますが、未熟な人や状態を形容するときにも使いますね。

例えば、「青二才(経験の浅い年若い人)」や「青臭い(未熟である)」などと言うこともあります。

ヴィーニョ・ヴェルデは、完熟していないブドウを使ってポルトガルの特定地域で造られるワインのため、先ほどの3つの意味のうち「青い」、「熟していない」という意味を用い、「若いワイン」と訳すのがしっくりきます。

ヴィーニョ・ヴェルデとは

ヴィーニョ・ヴェルデの産地

ヴィーニョ・ヴェルデの産地

ヴィーニョ・ヴェルデとは、完熟していないブドウを使って造られるワインのこと。

ワインの種類は様々で、赤ワインや白ワイン、ロゼワインのヴィーニョ・ヴェルデが造られています。

昔は赤ワインが主流でしたが、現在では70~80%ほどの割合で白ワインが占めています。

産地は限定されていて、ヴィーニョ・ヴェルデと名乗れるのは、ポルトガルの北西部にあるミーニョ地方を中心に造られるワインのみとなります。

ミーニョ地方はスペインとの国境にあり、北はスペインに、西は大西洋に面している地域で、紀元前からワイン造りが行われています。

ヴィーニョ・ヴェルデの特徴

様々なヴィーニョ・ヴェルデ

様々なヴィーニョ・ヴェルデ

ヴィーニョ・ヴェルデは、アルコール度数は10%以下といったように通常のワインと比べると低めで、微発泡になっていることが特徴です。

ブドウ果汁をアルコール発酵させているときには炭酸ガスが発生しますが、その炭酸ガスが抜けきらないうちに瓶詰めをするために微発泡となります。

低アルコールで炭酸ガスの含まれるワインのため、飲みやすく爽やかな飲み口となっています。

使われるブドウ

ヴィーニョ・ヴェルデ

使われるのは、完熟するよりも1週間~1ヶ月ほど早いタイミングで収穫したブドウです。

品種としては、ロウレイロ(Loureiro)アルバリーニョ(Alvarinho)アヴェッソ(Avesso)アリント(Arinto)アザール(Azal)といったものが有名です。

味わい

完熟していないブドウを使っているために、フレッシュで酸味のある軽やかな味わいとなっています。

微発泡で低アルコールなため、アルコールが得意でない方も気軽に楽しめるワインです。

飲む温度

フレッシュなブドウを使った若いワインは、よく冷やして6~8度にするのがおいしく飲むコツです。

一般的な冷蔵庫が約2~6度のため、冷蔵庫に入れておいて飲む前に出して常温に置くと良いでしょう。

飲み頃

若飲みタイプのワインは手に入れたときが飲み頃です。高級ワインはすぐに飲まずに寝かしておく方が良いものもありますが、若飲みタイプの場合は購入したら早いタイミングで味わってください。

ヴィーニョ・ヴェルデ

マリアージュ

マリアージュとは食べ物や飲み物の組み合わせのことで、ワインを飲むときには食べ物との組み合わせも重要です。

ヴィーニョ・ヴェルデは、海に隣接するミーニョ地方で生まれるワインのため、魚介料理と合うように調整されています。

ですから、和食やイタリアンなど、魚介類を使った料理との相性が抜群です。

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まとめ

ポルトガル生まれの若飲みタイプのワイン、ヴィーニョ・ヴェルデについてご紹介しました。

フレッシュさと軽やかさがあり、微発泡の爽やかな味わいとなっています。

ぜひとも味わっておきたいワインですね。

魚介類の料理を食べるときにはヴィーニョ・ヴェルデを選んでみてはいかがでしょうか。

ヴィーニョ・ヴェルデ

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