ソムリエール(Sommelière)とソムリエ(Sommelier)は違う?

ソムリエールとソムリエは違う?

ソムリエールと聞いて「『ソムリエ』とどう違うの?」と気になっている方は少なくないでしょう。

ここではソムリエールとソムリエの違いや、ソムリエールになる方法、それからソムリエールとして有名な方など、ソムリエールについて詳しく紹介していきます。


【目次】

ソムリエール(Sommelière)とソムリエ(Sommelier)の違い

ソムリエールになる方法

「J.S.A.ソムリエ」資格の試験概要

ソムリエ資格を持つ方の約40%が女性


では、「ソムリエール(Sommelière)とソムリエ(Sommelier)の違い」について、上の目次に沿って説明します。

ワインスクール「アカデミー・デュ・ヴァン」が監修しています。ワインを通じて人生が豊かになるよう、ワインのコラムをお届けしています。メールマガジン登録で最新の有料記事が無料で閲覧できます。

ソムリエール(Sommelière)とソムリエ(Sommelier)の違い

ソムリエール,ソムリエ

ソムリエールとソムリエの違いは、性別です。

ソムリエとは、レストランでお客さんがワインに関する相談をしたときに話を聞き、適切なアドバイスをする専門家のことで、男性を指します。

ソムリエールは、女性のソムリエのことを指します。

ヨーロッパの言語には、職業を表す言葉に男性名詞と女性名詞があることも多く、例えばお菓子職人を表す言葉には男性名詞としてパティシエ、女性名詞としてパティシエールがあります。

このように同じ職業でも違う呼び方をすることも多くあります。

このヨーロッパ圏の呼び方を踏襲して日本では女性のワイン専門給仕人をソムリエールと呼ぶこともあります。

フランスではソムリエールという言葉を使わない

実はこのソムリエールという言葉はスイスのフランス語圏のみで使われるようです。

ワインの本場フランスでは、一般的に男性も女性も、ワインの専門給仕人をソムリエと呼んでいます。

ソムリエールになる方法

少し紛らわしいのですが、ソムリエール資格という呼び名はありません

日本では女性のワイン専門給仕人をソムリエールと呼ぶこともありますが、資格としてはソムリエという言葉になっています。

つまり、ソムリエールになりたいという場合には、このソムリエ資格を取得する必要があるというわけです。

ソムリエ資格には2種類あり、日本ソムリエ協会が認定する「J.S.A.ソムリエ全日本ソムリエ連盟が認定する「ANSAソムリエがあります。

どちらも合格すれば、ソムリエと名乗ることはできますが、一般的にソムリエというのは日本ソムリエ協会が認定する「J.S.A.ソムリエ」資格取得者のこととなります。
と言いますのも、日本ソムリエ協会は、ソムリエの世界機構であるASI(国際ソムリエ協会)に加盟していて、権威が高いのです。

そのため、ソムリエールを目指す場合には、「J.S.A.ソムリエ」資格を取得するとよいでしょう

ワインスクール
アカデミー・デュ・ヴァン


はじめての方からワインの奥深さを追求される方まで、幅広く講座を開講しています。講師にはワイン業界をリードする現役のプロフェッショナルや、生産地から生産者をお迎えしています。

「J.S.A.ソムリエ」資格の試験概要

ここには「J.S.A.ソムリエ」資格の試験について、日程と受験資格、受験料をご紹介します。

日程

この資格は年に1回行われています。具体的な日程は以下の通りです。

募集期間:開催される年の3月頃~おおよそ6月の末
一次試験 7月下~8月下旬
二次試験 10月中~下旬
三次試験 11月

受験資格

【一般(会員以外)】

  • 以下の❶~❸のいずれかを通算3 年以上経験している方
  • 第一次試験日においてもその仕事に従事している方

【会員】

  • J.S.A.の会員歴が2 年以上ある方
  • 以下の❶~❸のいずれかを通算2 年以上経験している方
  • 第一次試験日においても従事している方
  1. 酒類・飲料を提供する飲食サービス
  2. 酒類・飲料の仕入れ、管理、輸出入、流通、販売、製造、教育機関講師
  3. 酒類・飲料を取り扱うコンサルタント業務

受験料

「一次試験から受験する場合」と「二次・三次試験から受験する場合」、それから「合格後にかかる費用」に分けて紹介していきます。

また、受験料は協会の会員かどうかで金額が変わってきます。

ただし、日本ソムリエ協会の会員にならなくても受験はできます。

申込みの際に同時入会すると安くなりますので、会員でなくて受験を考えている方は、同時入会するとよいかもしれません。

■一次試験から受験する場合

一次試験は2回まで受験することができます。

予め2回分の申込みをすれば金額が安くなりますので、一次試験に自信がない場合にはこちらの方法がおすすめです。

正会員の場合(1回受験) 20,380円(税込)
正会員の場合(2回受験) 25,220円(税込)
一般の場合(1回受験) 29,600円(税込)
一般の場合(2回受験) 34,440円(税込)

*上記は2020年度の受験料です。料金は変更となる可能性があります。

 

また、申込みと同時に協会に入会すれば、入会金が半額、受験料も会員価格となります。

同時入会の場合には入会月によって金額が変わります
以下の価格は入会金・年会費・受験料を含めた金額です。

3月入会(1回受験) 37,880円(税込)
4月入会(1回受験) 36,630円(税込)
5月入会(1回受験) 35,380円(税込)
6月入会(1回受験) 34,130円(税込)
7月入会(1回受験) 32,880円(税込)

*2023年度

3月入会(2回受験) 42,720円(税込)
4月入会(2回受験) 41,470円(税込)
5月入会(2回受験) 40,220円(税込)
6月入会(2回受験) 38,970円(税込)
7月入会(2回受験) 37,720円(税込)

*2023年度

 

■二次・三次試験から受験する場合

一次試験に合格して二次試験を通過できなかった場合や、二次試験まで合格して三次試験を通過できなかった場合には、同じ資格に限り翌3年間は合格した試験が免除されます。

つまり、二次試験で落ちた場合には一次試験が免除、三次試験で不合格になった場合には二次試験まで免除されるというわけです。

二次試験から受験(正会員) 7,300円(税込)
二次試験から受験(一般) 14,210円(税込)
三次試験から受験(正会員) 3,650円(税込)
三次試験から受験(一般) 7,100円(税込)

*2023年度

 

また、一次試験と同様に二次・三次試験でも、申込みと同時に協会に入会すれば、入会金が半額、受験料も会員価格となります。

同時入会の場合には入会月によって金額が変わります。
以下の価格は入会金・年会費・受験料を含めた金額です。

二次試験から受験の場合
3月入会 24,800円(税込)
4月入会 23,550円(税込)
5月入会 22,300円(税込)
6月入会 21,050円(税込)
7月入会 19,800円(税込)

*2023年度

三次試験から受験の場合
3月入会 21,150円(税込)
4月入会 19,900円(税込)
5月入会 18,650円(税込)
6月入会 17,400円(税込)
7月入会 16,150円(税込)

*2023年度

 

■合格後にかかる費用

合格後は、別途認定登録料20,950円がかかります。

「J.S.A.ソムリエ」資格について、もっと詳しく知りたいという方はこちらの
「一般社団法人日本ソムリエ協会 試験案内」からご覧ください。

ソムリエ資格を持つ方の約40%が女性

日本ソムリエ協会によると「J.S.A.ソムリエ」資格の所有者は全体で39,149人、そのうち女性は16,613人ということが分かっています(2023年1月1日現在)。

つまり、ソムリエ資格を持つ方の約40%が女性ということです。

先ほどの試験概要「受験資格」でもご説明したようにお酒にかかわる仕事をしていなければ、ソムリエの資格を取得することはできません。

しかし、似たような資格でお酒に関する仕事をしていなくても取得できるものとして「ワインエキスパート資格」があります。

ワイン愛好家向けの資格となりますが、試験内容に関してはソムリエ資格とほとんど同じものなので、難易度は高いと言えるでしょう。

そんなワインエキスパート資格の所有者は全体で21,064人、そのうち女性は11,986人となっています(2023年1月1日現在)。

なんと約55%が女性なのです。

女優の故・川島なお美さんも、このワインエキスパート資格を所有していたことで知られています。

ワインエキスパート資格の所有者をソムリエールとは言いませんが、ワインと資格に興味のある女性は多くいらっしゃるようですね。

ソムリエールの第一人者

ソムリエールの第一人者として、挙げるべきは故・野田宏子さんです。

野田さんは1985年に女性で初めてソムリエ資格を取得しました。

有名ホテルでソムリエールとして働き、2,000年にはワインの輸入販売会社を設立しています。

また、数々の本も出版されています。ソムリエールを目指すのであれば、少なくとも名前くらいは知っておくとよいでしょう。

ワインスクール 無料体験会のご案内

ワイン3杯のテイスティング付き無料会を毎月開催。
ロケーションや教室の雰囲気、授業の進め方などの不安を解消いただき、
ご納得いただいてからのご入会をおすすめしています。

無料体験お申込フォーム

資料請求(無料)フォーム

まとめ

以上、ソムリエールについて説明してきました。

ソムリエールは女性のワイン専門給仕人のことで、ソムリエ全体の約40%であることを紹介しました。

そんなソムリエールになりたいと考えている方は、これを参考にして日本ソムリエ協会が認定する「J.S.A.ソムリエ」資格の取得を目指していきましょう。

アカデミー・デュ・ヴァンでは、「ソムリエ」「ワインエキスパート」資格試験の受験を検討されている方のための説明会(参加無料)を開催しています。

「ワインエキスパート」については、職業・経験は不問で、20歳以上のワインを愛する方ならどなたでも受験することができます。

説明会では、試験の形式のほか、試験攻略のための勉強法、出題傾向などについてお話しします。

 

アカデミー・デュ・ヴァンでは、一流の講師陣による豊富な講座をご用意しております。

これからソムリエ資格に挑戦したいという方は、合格実績多数のソムリエ・ワインエキスパート受験対策講座を是非ご検討ください。

ソムリエールとソムリエは違う?

豊かな人生を、ワインとともに

(ワインスクール無料体験のご案内)

世界的に高名なワイン評論家スティーヴン・スパリュアはパリで1972年にワインスクールを立ち上げました。そのスタイルを受け継ぎ、1987年、日本初のワインスクールとしてアカデミー・デュ・ヴァンが開校しました。

シーズンごとに開講されるワインの講座数は150以上。初心者からプロフェッショナルまで、ワインや酒、食文化の好奇心を満たす多彩な講座をご用意しています。

ワインスクール
アカデミー・デュ・ヴァン